3万年前の旧石器人が大陸から舟で琉球列島に渡って来たことを実証しようという国立科学博物館の「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」のクラウドファンディングが4日、目標額の2千万円に到達し、成立した。予定通り12日まで募金は続ける。
プロジェクトは八重山の各市町、県立博物館・美術館なども協力している。プロジェクトチーム代表の海部陽介・国立科学博物館人類史研究グループ長は「スタートラインに立てるということがうれしい。これだけの厚い支持をいただいたということは、自分たちがやろうとしていることが間違っていないという自信になった」と喜び、「もっとプロジェクトのことを周知したい。絶対に面白いので、まだまだ広がるはず」と話している。
計画は来年7月、3万年前に大陸と陸続きだった台湾から与那国島への航海に挑戦する。その前に今年7月、与那国島で草舟を作り、同島から西表島への実験航海を行う予定で、舟の漕(こ)ぎ手も募集している。
今回、インターネットで資金を集めるクラウドファンディングに2月から取り組み、県外の八重山関係郷友会にも協力を呼び掛けていた。最終的な必要資金は5千万円を見込んでおり、引き続き寄付を呼び掛ける。問い合わせは(電話)03(5834)7032。
英文へ→Fundraising for ancient Ryukyuan sailing experiment reaches 20 million yen