「墓参りに許可とは」 普天間飛行場でシーミー


この記事を書いた人 志良堂 仁
金網越しに墓を見つける天久盛善さん=9日、宜野湾市大謝名

 【宜野湾】米軍普天間飛行場内で17日、シーミー(清明祭)が執り行われた。同日までに入域を申し込んだ約490人が次々に訪れ、墓参りした。返還合意から20年たっても飛行場は居座り、ことしも米軍の“許可”による清明祭となった。

 天久盛善さん(76)=宜野湾市嘉数=と親戚約20人もこの日、基地内の先祖の墓に集まった。天久さんは「親戚で集まり、先祖に日ごろの報告をするだけなのに許可が必要なのか」と複雑な思いを語った。
 幼いころは基地内外を隔てる金網はなく、自由に墓を訪れていた。1960年代に県外に進学して帰ってくると、金網が張り巡らされて許可制になっていた。
 しつこく身分を確認されることもある。親戚の一人は墓前まで警備員に見張られた。「米兵は自由に基地内外を行き来しているのに、市民はいけないのか」と眉をひそめた。
英文へ→“Why do we need to get permission from U.S. marines to visit our ancestors’ graves?”