「平和の願いを蝉とともに叫ぼう」 仲間さん、摩文仁で詩朗読へ


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 県平和祈念資料館は10日、第26回「児童・生徒の平和メッセージ」の入賞者を発表した。詩部門で、小学校高学年の部の最優秀賞に仲間里咲(りさ)さん(11)=金武小6年=の作品「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」を選出した。

 作品は「平和の詩」として、23日に糸満市摩文仁で行われる沖縄全戦没者追悼式で仲間さんが朗読する。
 詩ではセミの鳴き声を「平和の素晴らしさ尊さを私達に知らせている」声だと捉え、「希望を込めて平和の願いを蝉(せみ)とともに叫ぼう」と、平和の大切さや尊さを訴えた。戦争を経験したことを語る祖父とのやりとりを描く中で、祖父が戦時中に負傷した左腕の痛みから、戦争の傷痕や祖父の思いをつづった。
 審査委員は「方言を使いながら沖縄戦を経験した人々への思いが伝わる作品だ」と評価した上で「セミの鳴き声を『平和を願う声』と斬新な視点で捉えることで景色が目に浮かぶだけでなく、視覚的にも刺激される作品だった」と講評した。