伊佐眞一さん、本紙連載刊行 祝賀会盛大に開催


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
伊佐眞一さん(左端)の出版を祝して乾杯する参加者=15日、那覇市天久の琉球新報社

 近代沖縄史家の伊佐眞一さんの著書「沖縄と日本(ヤマト)の間で 伊波普猷・帝大卒論への道」(琉球新報社)の出版祝賀会が15日、那覇市天久の琉球新報社であった。県内著名人ら約100人が駆け付け、盛大に祝った。

 同書は琉球新報文化面で2010年10月から14年8月まで、全140回にわたって掲載された同名の連載を単行本化した。「沖縄学の父」といわれる伊波普猷の東京帝大卒業論文発見を機に始まり、伊波の思想形成に重要な期間となった若き時代に焦点を当てている。

 祝賀会で伊佐さんは「沖縄について考える人間は(一度は)伊波普猷に正面から向き合い、くぐらないといけないと思っている」と語り、「伊波さんは近代沖縄が生んだ人だ。今の私たちにも根っこでつながる問題を抱えた象徴的な存在」とあいさつを締めた。全3巻のうち上中巻が刊行され、いずれも2095円。下巻は9月に出版予定。問い合わせは読者事業局出版部(電話)098(865)5100。