有料

車いす選び 対人援助学ぶ 陽明高 介護入門授業、生徒ら挑戦


車いす選び 対人援助学ぶ 陽明高 介護入門授業、生徒ら挑戦 陽明高校で車いすを活用した福祉体験学習を行った講師の仲宗根千晶さん(中央奥)=17日、県立陽明高校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【浦添】陽明高校(宮里哲校長)で17日、総合学科3年生の科目「介護入門」受講生を対象に、車いすの「シーティング(選定や評価)」が行われた。福祉用具プランナー研究ネットワーク「プラネット」沖縄地区会代表の仲宗根千晶さんが講師を務めた。
 仲宗根さんは、介護技術と同様に車いす選びに画一的な基準はなく、利用者の身体的な特性に応じた選定や微調整が重要だと指導した。生徒たちは疑似体験などを通じて、対人援助技術への気づきや、柔軟な視野の大切さを学んだ。
 参加した池原亜花里さんは「長時間、快適に車いすを使用するためにも、おのおのに応じた微調整の大切さを知った」。多和田佳音さんは「微調整はもちろん、座り心地のクッション選びも大切だ」、岡田千咲さんは「車いすを微調整し、快適な使い心地になる変化が楽しかった」と感想を述べた。
 担当する下地将生教諭は「福祉用具やICT(情報通信技術)機器を使いこなし、提案できる対人援助職が今後はさらに必要になる。自分たちの学びが他者の幸せにつながることを実感し、福祉用具を積極的に活用・導入していく視座を備えてほしい」と生徒たちに期待した。仲宗根さんは「介護現場に福祉用具を活用することで、介護は楽になると広めたい。車いすの選定を通じて、生徒が楽しく学べれば幸いだ」と語った。
 陽明高校では23日にオープンスクールが開催され、高校生が今回の学習成果を中学生に伝える。 
  (池辺賢児通信員)