【ヘリパッド取材班】東村から国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、沖縄防衛局は1日午前10時25分から午前10時55分にかけて、新たなヘリパッドの建設先の一つ、N1地区のゲートにダンプカー10台で砂利を搬入した。建設に反対する市民ら約80人が県道70号に車両を止めたり、座り込んだりして作業員の乗った車両やダンプカーをN1ゲートに入れさせない阻止行動を展開した。搬入作業は通常より約2時間程度遅れた。
警察は機動隊員200人以上が座り込む市民らをごぼう抜きなどで強制排除した。警察は東村高江の県道70号の複数カ所で約2時間、車両の通行止めなど交通規制を行った。警察と市民らの激しいもみ合いの中で、市民の男性1人が体調不良を訴え、救急車で搬送された。
9月1日からは手続き上、新たなヘリパッドの建設先とするHとGの両地区での着工が可能になった。そのため通称「N1裏」では、着工に併せてテントの撤去作業が行われる可能性があるとみて、市民らが泊まり込みで警戒した。テントの撤去は行われなかった。
この日はうるま市島ぐるみ会議のメンバー51人もバスで駆け付け、通常の倍近い人数でダンプカーの阻止行動が行われた。退役軍人でつくる「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」琉球沖縄支部のダグラス・ラミスさん(80)ら6人もダンプカーなどに対する阻止行動に加わった。
1日午前6時30分ごろ、N1裏で行われた集会で沖縄平和運動センターの山城博治議長は「今後、HとG地区の工事も始まる可能性がある。N1と併せて、抗議行動を展開し工事の進行を阻止していこう」と呼び掛けた。【琉球新報電子版】
英文へ→More than 100 protesters struggle to block US military’s helipad construction