政治

沖縄県知事ヘリパッド容認 地元住民「心折れそう」 高江、失望と批判

 【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対すると明言して2014年の知事選で当選した翁長雄志知事が28日、工事を事実上容認する立場を明らかにした。知事は「オスプレイ配備撤回で物事は収れんされるのではないか」とするが、地元住民からは「既にオスプレイは飛んでいる。知事は一度も現場を見に来ていない」「公約違反だ。高江を切り捨てるのか」など批判の声が上がった。識者からは「辺野古新基地建設反対の立場は明確にした」と評価する意見があった一方で、「住民が工事差し止めの仮処分を申し立てている中で、残念な選択だ」との声もあった。

 高江に住む住民からは翁長雄志知事がヘリパッド建設を事実上容認したことに対し、「ショックで心が折れそうだ」「誰のための過半の返還なのか」と落胆や批判の声のほか「今からでも反対と言ってほしい」「現状をしっかり調べてから決断してほしい」と建設反対を再度求める切実な声が上がった。

 「アイデンティティーを大切にする知事のポリシーに反するのではないか」。2年前の県知事選で翁長雄志知事にヘリパッド建設反対を公約に掲げるよう求めた石原理絵さん(52)はあきれた様子で話す。過剰な基地負担解消を訴えてきた翁長知事に対し「やんばるを守るのもアイデンティティーだ。今からでも反対と言ってほしい」と強調した。

 森岡尚子さん(44)は知事の姿勢が選挙の時と変わったことに「そういうことはあってはならない」と語気を強める。「誰のための何のための過半の返還なのか。返還の代償がヘリパッドで本当にいいのか考えてほしい」と再考を求めた。

 知事がオスプレイと連動するヘリパッド工事の中止を求めると期待していた安次嶺雪音さん(45)は「ショックで心が折れそうだ。高江に実際にオスプレイが飛んでいる現状を調べてから決断してほしい。辺野古と高江は連動する。高江も反対と言ってほしい」と話した。高江区の仲嶺久美子区長は「知事の判断であるので私からはどうこう言えない。コメントは差し控えたい」とした。