強制性明記要請へ 山川「集団自決」追記で9・29実現させる会


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山川出版社の追加訂正に関し記者会見する「9・29県民大会決議を実現させる会」のメンバーら=1日午前、県庁記者クラブ

 2017年度から使用される山川出版社の高校歴史教科書「詳説日本史B改訂版」で、同社の訂正申請によって沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)の記述が復活したことに「9・29県民大会決議を実現させる会」のメンバーと仲里利信衆院議員は1日、県庁記者クラブで会見した。同会は「一部ではあるが大きな山が動いたという実感はある」(同会世話人の仲西春雅県高校PTA連合会会長)と一定の評価をしたが、日本軍の強制性が明確ではないことや「住民虐殺」の記述が復活していないことなどから、同社に対し引き続き要請していく方針を示した。

 同会によると、今回の追加訂正により主要な高校歴史教科書では「集団自決」の記述がなされたことになるという。

 会見で仲里衆院議員は、今回の追加訂正に関する文部科学省の見解について質問主意書を提出する考えを示した。教科書検定基準の改正で、近現代史を取り扱う際には「政府の統一的な見解や最高裁判所の判例がある場合には、それらに基づいた記述がされている」ことが加えられている。

 仲里衆院議員は、大江・岩波裁判で「集団自決」への軍関与を認める判決が確定していることを踏まえ、山川出版社の訂正申請を不十分とせず承認した文科省の姿勢をただす考えだ。【琉球新報電子版】

英文へ→Forced mass suicides to be mentioned in high school textbooks