名護市長「不時着は事故を矮小化」 政府の対応を批判


この記事を書いた人 金城 美智子
「恐れていたことが現実のものになった」と話す稲嶺進名護市長=14日午前9時15分ごろ、名護市役所

 【名護】米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが13日夜、名護市安部の沿岸部で墜落したことを受け、名護市の稲嶺進市長は14日、記者団に対し「恐れていたことが現実のものになった」と述べ、市辺野古に計画される新基地に同機が配備された時には「危険度が増すのは火を見るより明らかだ。市民が安心して眠れず、日常生活ができない状況におかれてしまう」と話した。

 一番近い陸地から現場まで約50メートルの距離であることを示しながら「数秒の差で集落に墜落していたかもしれない。巻き添えがなかったのは不幸中の幸いだった」と、大惨事の一歩手前だったことを指摘。「オスプレイが欠陥機ということを今回の事故が証明している」と、各地で続く同型機の事故に警鐘を鳴らした。

 墜落した機体の状態から「大破している。『不時着』『着水』といった表現は事故の大きさを矮小(わいしょう)化している」と政府の対応を批判した。

 稲嶺市長は14日、沖縄防衛局へ「すぐにでも抗議に行く」として調整している。【琉球新報電子版】

英文へ→Nago mayor takes a swipe at central government over MV-22 osprey crash