周辺4地区、陸自受け入れに抗議 石垣市長へ撤回要求


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中山義隆市長の陸上自衛隊配備受け入れ表明の撤回を要求する開南、於茂登、嵩田、川原4地区の公民館長ら=30日、石垣市大浜の川原公民館

 【石垣】石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備を巡り、配備候補地周辺の開南、於茂登、嵩田、川原4地区の公民館長は30日、川原公民館で会見を開き、中山義隆市長の配備受け入れ表明に抗議し撤回を求める声明を発表した。「住民無視だ。決めた後では何のための面談になるのか」と訴え、判断する前に意見を聞き取るとの約束を果たさなかった理由などを説明するよう要求した。

 中山市長は市議会12月定例会一般質問で、4地区から直接意見を聞いた上で判断する考えを示し、その後、賛成派の住民とは面談した。しかし反対する住民とは会わないまま、26日に陸自配備の受け入れを表明した。表明後、中山市長は面談について「調整がつかなかった。ただ時間を延ばしてもいつ会えるか分からない」などと説明する一方で「来年1月の早い段階で会えるよう調整したい」と話した。

 川原地区の具志堅正公民館長は「住民は怒っている。容認ありきで面談するつもりだったとしか思えない。決めた後で住民から何を聞くのか。意味がない。順番が逆だ。会うなら白紙にしてからだ」と指摘した。

 嵩田地区の川満哲生公民館長は「ずっと地元が面談を求めてきた中で、避けてきたのが市長。それが2、3日後に面談するという急な日程調整を求めておいて、面談できなかったのはまるでこちらが拒否したような言いぐさ。責任転嫁するような話だ。きちんと4地区に足を運び説明するべきだ」と訴えた。