「働き掛けてないと聞いている」 翁長雄志知事、安慶田副知事の口利き疑惑で説明


この記事を書いた人 松永 勝利
安慶田光男副知事の教員採用試験への口利き疑惑などについて説明する翁長雄志知事=20日午前10時半すぎ、県庁

 翁長雄志知事は20日午前の定例記者会見で、安慶田光男副知事が2015年の教員採用試験で特定の受験生を採用するよう口利きしたとの疑惑などについて「副知事から確認したところ働き掛けの事実はないと聞いている」と述べ、疑惑の事実はないとの判断を示した。その上で「県民にも心配を掛けていることは大変残念なこと。県民の理解を得るにはどうしたらいいか考えている」と語った。会見に同席した平敷昭人教育長も、前教育長らから聴取の結果「働き掛けの事実はない」と結論付けたと発表した。
 平敷教育長は「統括監が18と19日に前教育長と前の統括監2人、前の参事2人の計5人に電話で確認したところ、働き掛けの事実はないとの返事をもらった」と述べ、教育庁の幹部人事への要請もなかったとの調査結果を明らかにした。その上で県教育庁として疑惑はないと判断し、今後は調査しない考えも示した。
 安慶田副知事が辺野古新基地建設問題で政府との窓口を担っていることに関連して、翁長知事は「政府との交渉など県民に有益な仕事をしているが、そういうことではないところでこういうことが起きたことは残念」と述べた。
 安慶田副知事本人の囲み取材は20日午後に予定されている。【琉球新報電子版】