辺野古新基地 来月、大型ブロック投下


この記事を書いた人 志良堂 仁

 政府は2月上旬にも名護市辺野古の新基地建設に伴う海底ボーリング(掘削)調査を再開する。沖縄防衛局は併せて2月には、海上の埋め立て工事前に設置する汚濁防止膜を固定する大型コンクリートブロックを海中に投下する。辺野古埋め立て承認取り消しを巡る昨年12月の最高裁判決を受けて政府が工事を本格化する中、翁長雄志知事は正念場を迎える。

 また、政府は同時期に米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴うキャンプ・シュワブ陸上部の工事で用いるコンクリート製造機の建設にも着手する。

 政府関係者によると、掘削調査は現在防衛局が進めている浮具(フロート)の設置を終え次第始める段取り。設置は予定通り進んでおり、早ければ2月上旬には完了する。

 防衛局は掘削調査を全24地点のうち23地点で完了し、残りは1地点となっている。昨年3月の辺野古代執行訴訟の和解を受け、埋め立て本体工事と併せて中断していた。防衛省関係者によると、掘削には国内に数機しかない特殊な機材を投入する予定。海象条件が悪い冬場も継続できるよう側面にスクリューを備え、波が強くても平衡を保てる仕様となっているという。

 一方、大型コンクリートブロックの投下を巡っては県が今月5日、詳細な説明を求める文書を防衛局に送付した。文書は確認ができるまではブロックを投下しないよう求めており、県と防衛局の今後のやりとりに曲折も予想される。