「責任と反省深く感じる」 東京新聞、沖縄ヘイト番組への論説副主幹出演で見解


この記事を書いた人 松永 勝利

 【東京】東京新聞は2日付朝刊の1面で、米軍北部訓練場のヘリパッド建設に反対する市民をテロリストに例えるなどの内容を放送した東京ローカルテレビ局・東京MXの番組「ニュース女子」に同紙の長谷川幸洋論説副主幹が番組の司会を務めていたことについて「他メディアで起きたことであっても責任と反省を深く感じている。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処する」などとする論説主幹・深田実氏の見解を掲載した。読者へのおわびの姿勢も示した。
 「ニュース女子」の内容について「本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なる」とし「事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものではない」と指摘した。
 その上で「残念なのは、そのこと(番組内容)が偏見を助長して沖縄の人々の心情、立場をより深く傷つけ、また基地問題が歪(ゆが)められて伝えられ皆で真摯(しんし)に議論する機会が失われかねない」との見解も示した。
 2日付朝刊の「読者部だより」では、東京新聞読者部に厳しい批判や見解を問う電話、FAX、メールや手紙などが250件超寄せられていることも明らかにした。読者部だよりで榎本哲也読者部長は「沖縄で今、何が起きているのか。本当のことをお伝えする努力をこれからも続けていく」とする見解を出した。
 東京新聞は同日付から「『沖縄ヘイト』言説を問う」と題する問題の本質を問う識者のインタビュー連載も開始した。【琉球新報電子版】