「第9回AKB48選抜総選挙」の開票イベントが6月17日に豊見城市の豊崎海浜公園・豊崎美らSUNビーチで初開催されることが決まり、本島南部のホテルがパンク状態になっている。イベントには1万人以上の来場者が見込まれており、梅雨の時期の沖縄観光に高い経済効果が期待される。入場チケットの発売前にもかかわらず、既に那覇市を中心に宿泊施設は予約が殺到し、満室となる施設も多い。宿泊予約サイト運営会社の関係者によると、販売値段は「異常な価格」に引き上げられている。
国内大手宿泊施設予約サイトの「楽天トラベル」や「じゃらん」で6月16、17日の那覇市内の宿泊施設空き状況を検索すると、30日現在、ゲストハウスや1泊数万円のホテル客室しか残っていない。うち客室単価1泊1万5千円で販売されているビジネスホテルもあった。
国内大手ビジネスホテルチェーンの県内4ホテルもこの両日は満室となっており、ホテル職員は「AKBのイベントがあるため、満室となった」と説明した。別の大型ホテル関係者によると、イベントの開催地が発表された20日に、ネット申し込みやホテルへの予約問い合わせが一気に増え、「これまでにない」反響だったという。同関係者は「1日だけで約60ルームを売った。例年6月後半から観光繁忙期に入るので、もともと予約が多かった。21日にネットや電話での予約をいったんストップした」と語る。
県内でチケット販売する沖縄ファミリーマート(那覇市)は県内だけではなく、今後台湾のファミリーマートでの販売も検討し、海外客の誘致に取り組んでいく。
AKB48グループを運営するAKS(東京)は「これまで福岡や新潟での地方開催により、微力ながら地域活性化の手伝いができただけでなく、新たなファンづくりの効果を得ることもできた」と述べた。今回の沖縄開催については県などからの積極的な誘致があったとし、今後の沖縄開催は「どのような貢献ができたのかを検証してから検討したい」と話した。
2016年に新潟県で開催されたAKB総選挙開票イベントには約3万人が来場した。(呉俐君)