安慶田前副知事、シンクタンク設立へ 政府とのパイプ役担う


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
  安慶田光男氏

 教員採用試験への口利き疑惑を巡り1月に辞職した安慶田光男前副知事が、5月にも沖縄の経済政策に関するシンクタンクを立ち上げることが29日までに分かった。関係者によると、翁長雄志知事が名護市辺野古の新基地建設を巡り政府と対立する中、現職時代に政権幹部との交渉役を担った経験から国との「パイプ役」を担い、沖縄振興への影響を食い止めたい考えだ。

 関係者によると、安慶田氏は辞職以降も上京を重ね、政権幹部や内閣府関係者との接触を重ねてきた。政府側にも既にシンクタンク立ち上げの計画を報告し、政府もこれを歓迎する意向を示しているという。シンクタンクは民間の一般財団法人として立ち上げる予定で、経済界や学識経験者に参加を募っている。

 安慶田氏は副知事在職時に、新基地建設問題を巡り、翁長知事の特命を受けて菅義偉官房長官らとの交渉などを担った。関係者によると、立ち上げるシンクタンクは新基地建設問題に関する議論は横に置き、沖縄振興の課題を中心に政府への働き掛けをする計画だ。