【糸満】糸満市摩文仁の国立沖縄戦没者墓苑の海岸に面した崖下一帯に、空き缶や家電などの長年不法投棄されたごみが山積みになっている問題で、県と糸満市の職員ら約20人が12日、現場を訪れ確認した。これまで遺骨収集のボランティア団体と市が清掃活動に取り組んできたが、今後はごみ撤去に向け、県も活用できる事業を検討するなど、関係部署や機関で協議を重ねていく。
県の環境整備課は「今すぐに撤去できるわけではないが、県として何ができるか考えていく」と話した。
不法投棄現場を「保安林地域」として所有する糸満市農政課の担当者は「遺骨収集作業よりごみ撤去を先に考えなければいけず、はがゆい。予算の問題もあり市や民間では難しい。戦後処理の一環として県や国の協力も求めたい」と述べた。
不法投棄の現場は、国立沖縄戦没者墓苑の裏の崖下500メートルほどに広がる。