嘉手納基地 (かでなきち)


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 米空軍を中心に海軍や陸軍、海兵隊が共同使用する米国アジア戦略の一大総合拠点基地。嘉手納町、沖縄市、北谷町にまたがり、面積は成田空港の2倍の1995ヘクタール。1945年4月、沖縄本島に上陸した米軍が旧日本軍中飛行場を占領。本土攻撃のための前進基地として整備拡張したのが始まり。同年6月には大型爆撃機が離着できる滑走路を完成させた。50年6月の朝鮮戦争勃発以降は基地機能が拡大、強化された。ベトナム戦争においては最前線の補給、中継基地として使用され、91年1月の湾岸戦争では1万人余の米兵が同基地から出撃した。現在、米軍の極東最大の基地として4000メートル級の滑走路2本を備えている。第18航空団(F15イーグル戦闘機3個戦闘飛行中隊)を主力部隊に同航空団所属の第909空中給油飛行中隊、第961空中警戒管制中隊などが常駐している。そのほか、第7艦隊対潜哨戒飛行隊(P―3C)や第353特殊作戦航空群などが常駐する。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)