うりずん、花々鮮やか 「天の梅」「テッポウユリ」 渡嘉敷


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【渡嘉敷】渡嘉敷島の海岸や岩場などに自生し、うりずん(4~5月)のころに花を咲かせる野生の「天の梅」「テッポウユリ」の花が開花した。

 「天の梅」は鹿児島から南西諸島に生息するバラ科の常緑低木で、別名「磯山椒(イソザンショウ)」。葉は小さく、梅に似た白い1センチくらいの5弁花が集まって開き、香ばしい匂いがする。かつて島の海岸付近でよく見掛けられたが、盆栽用として乱獲され、近年では数が減った。
 環境省のレッドリストは絶滅危惧II類に登録している。
 「テッポウユリ」は昔から日当たりの良い野山や海岸に数多く生息して一帯を彩り、人々の目を楽しませた。かつては卒業式、入学式で式場に飾られた。野生ヤギの好物で、近年は数が減っている。
(米田英明通信員)
英文へ→Colorful flowers bloom during Urizun period in Tokashiki

あまり見掛けなくなった「天の梅(イソザンショウ)」=渡嘉敷の海岸
港の海岸に咲いたテッポウユリ