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「不案内」な案内標識、本島中部に集中 道路パトロールは2日に1回って本当!? かつて「アラビア文字」今や文字さえ消失も 沖縄総合事務局「直したいが予算が」


「不案内」な案内標識、本島中部に集中 道路パトロールは2日に1回って本当!? かつて「アラビア文字」今や文字さえ消失も 沖縄総合事務局「直したいが予算が」 文字のはがれが進み何も見えなくなった県道85号の道路案内標識=8月23日、うるま市
この記事を書いた人 Avatar photo 與那原 采󠄀恵

 >>>【冒頭の記事】「見えない標識」増えていませんか?

 読者が気になると情報を寄せた「見えづらい道路案内標識」。記者が国道329号に設置された案内標識を確認してみると、直進や右折、左折した先の地名が見えないなど、視認性が悪い標識の多くが中城村辺りから沖縄市周辺までの本島中部地域に集中していた。11月上旬にも再度確認したところ、視認性が悪い10基はそのままだった。

 また、国道だけでなく、県道でも中部地域にある案内標識の視認性の悪さが目立った。案内標識には市町村の境界や地点を示す「白地に青」の標識もあるが、記者が沖縄市からうるま市にかけた県道で見つけた標識は、自治体名が剝がれた状態だった。

文字のはがれがすすみ視認性が悪くなった市町村案内標識=11月3日、うるま市

 標識は、以前に交流サイト(SNS)で、市名の文字が部分的に剝がれて「アラビア文字」に見えるという指摘があったもの。今年11月現在、さらに剝がれが進み、ほぼ何も見えない状態になっている。

 国道に設置された案内標識などを管理する沖縄総合事務局開発建設部道路管理課に国道の案内標識の補修基準などを問い合わせたところ、「2日に1回実施している道路パトロールの際に目視で点検している。その際に文字として判読できないほど視認性が悪くなったものを記録し、まとめて補修している」「判断基準に照らし合わせて損傷が大きいものから補修している」との回答だった。

 総合事務局によると、案内標識や道路照明など道路付属物の修繕費は、道路や橋、トンネルなどを管理する予算に含まれている。そのためトンネルや橋など、損傷した際に歩行者や運転者への影響が大きくなるものから優先的に補修・整備される傾向があるという。

 総合事務局の担当者は道路案内標識に関し、「道路利用者のためにも視認性が悪くなったらすぐに直したい」とする一方で「予算の関係で(補修は)思い通りにいっていない」と漏らした。

文字のはがれがすすみ視認性が悪くなった案内標識=8月23日、沖縄市知花

 最近はカーナビやスマートフォンの地図アプリなど便利なツールが増え、道路標識はあまり頼りにしていない、必要ないという人もいるかもしれない。とはいえ、スマホに慣れた世代だけが運転するわけではなく、全ての車にカーナビがついているわけでもない。

 車社会・観光立県の沖縄だからこそ、全世代が安全で運転しやすい環境整備が必要だ。

 (與那原采恵)

りゅうちゃんねる
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