<金口木舌>日米両政府のふた


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 ポケットモンスターのキャラクターをデザインしたマンホールのふた「ポケふた」が話題になっている。県内11市のほか、本部町では海洋博記念公園にも設置された

▼県内各市町村にもオリジナルのふたがある。エイサーや桜など、地元愛をマンホールのふたから読み取れる。一方、マンホールの中が注目されることはほとんどない
▼マンホールの中を流れる汚水は下水処理施設に運ばれ、下水処理水に。県はマンホールの中を流れる下水処理水を有効利用するためその一部を高度処理し、新しい水資源としてトイレ洗浄用水などに活用している
▼一方、基地周辺の排水は浄化できないことも。キャンプ・ハンセンを抱える金武町で基準値を超える有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたが、日米両政府が積極的に原因究明に乗り出す様子はない
▼金武町はPFAS除去のため約3500万円かけて金武浄水場のろ過池に粒状活性炭を敷き詰める。調査や対策に自治体が負担を強いられる中、日米同盟は都合の悪いことにふたをしたままだ。