<金口木舌>朝から元気な街


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 居酒屋談義でも「改元」でもちきりだったのではないか。沖縄市のある店では常連客と主が「平成の沖縄」という話題で盛り上がっていた。失礼とは思いつつ話が耳に入ってくる

▼40代に見える客の多くが賛同したのが「ハンビーのナイトマーケット」。北谷町の米軍ハンビー飛行場跡でのフリーマーケットだ。裸電球が照らし出す区画に業者らが衣類や日用品を並べ、にぎわった
▼サンセットビーチのオープンがちょうど平成元年。後にアメリカンビレッジや公共駐車場が整備され、観覧車のほか、風力発電も独特のランドマークだった。特徴ある北谷西海岸のまちづくりは平成の間に進んだ
▼先週末の朝、安良波ビーチからフィッシャリーナまで歩いた。北谷には夕方からにぎわっているイメージがあった。朝の砂浜には、意外に多くの観光客の姿がある。那覇からやってきた外国人客もいた
▼足を運んだ人が朝に立ち寄れる場をつくろうと、町観光協会が「北谷の朝市」を観覧車前で初開催した。軽食や雑貨を販売すると、予想を超える客足で8時から1時間半で売り切れた
▼地元との交流促進も狙い、継続を検討する。協会の屋比久里美会長は「朝から活気のある街は誰もが安全に楽しめる街だ」と言う。受け入れる側の町民も楽しめる取り組みだ。「朝から元気な北谷」が新たな魅力として定着すればいい。