<社説>6・19県民大会 真の解決策を示す場に

 元海兵隊員で米軍属の男による女性死体遺棄事件に抗議する県民大会が6月19日に那覇市で開かれる。多くの人たちが事件への憤りとやるせない悲しみを胸に参加するだろう。党派の枠を越えて抗議の意志を示すとともに、事件を二度と起こさせない具体的な要求を日米両政府に突き付ける場でなくてはならない。

 1995年に起きた少女乱暴事件を受けて同年10月21日に開かれた県民大会は県議会全会派を網羅して、8万5千人(主催者発表)を集めた。2007年の教科書検定意見撤回県民大会や10年の普天間の国外、県外移設を求める県民大会、12年のオスプレイ配備反対県民大会も超党派による開催だった。
 しかしながら、民意を示すことはできたが問題の解決にはつながらなかった。
 これは県議会も同様だ。県議会は26日の臨時議会で事件に抗議する決議を審議する。与野党は決議に初めて海兵隊撤退・大幅削減を盛り込んだが、自民党が「普天間飛行場の県内移設断念」の文案に難色を示し、一本化できなかった。
 県議会が日本復帰の1972年から今年3月22日までの43年余で可決した371決議のうち、206件は米軍基地に絡む抗議決議だ。米軍人・軍属による事件事故のたびに県議会は米軍や日米両政府に綱紀粛正や再発防止を求めてきた。この4年の任期中でも県議会代表は14回、抗議決議を手交するため関係機関に赴いている。
 だが、翁長雄志知事が「綱紀粛正や徹底した再発防止などは何百回も聞かされてきたが現状は全く変わらない」と言うように、事件・事故は繰り返される。
 国土面積の0・6%の沖縄に全国の74%の米軍専用施設が集中する。イラクやアフガンの戦争では兵士は沖縄から最前線に送られ、「太平洋戦争で血であがなって得た占領地沖縄」に戻る。住民と基地はフェンス一枚隔てるだけだ。軍隊という暴力装置で訓練を受けた彼らが、暴力を平穏に暮らす人々に向けるのを完全に止めることはできない。それは沖縄の戦後の歴史が証明している。
 米軍人・軍属による事件事故を防ぐには、根源である基地をなくすことしかない。沖縄の民意として、もう基地はいらないと示すことが本当の問題解決策なのではないか。県民大会は党派を超え、真の解決策を示す場にすべきだ。









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