<南風>認知症の人と家族の会


社会
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 私が認知症の人と家族の会に出会ったのは8年ほど前だ。きっかけは、若年性認知症の女性をケアマネとして担当することになり、初めてのことなので不安に思っているところにネットで集いのことを知り、参加した。ご本人さんやご家族、専門職の方が楽しそうに談話したり、活動に参加したりしていた。

 私は若年性認知症を担当することへの戸惑いや不安をお話した。親身に聞いてくださり、たくさんの情報とアドバイスをいただき気持ちがとても軽くなった。専門職としてこのようなすてきな場所があることを知らなかったことに恥ずかしい思いと同時にもっとたくさんの人に知ってほしいと思い、ボランティアの一人として参加することに決めた。

 当時は「認知症と家族の会」準備会として全国組織である認知症の人と家族の会の沖縄支部立ち上げに奔走していた。私が担当する女性とお子さんも参加したくさんの人に助けていただいた。本当にうれしかった。きっと、ご本人やご家族にとっても、私と同じように元気や勇気をもらい一歩踏み出す機会をこの集いでいただいた方は多いだろうと思う。

 今は「認知症の人と家族の会沖縄県支部」として活動を続けている。先日、久しぶりに会長である鈴木伸章氏にお会いしてお話を伺う機会があった。認知症のご家族をみとり、世話人として会で活躍する人も増え、介護した経験を話すことで現在介護している方が抱えている悩みや不安に寄り添い、力強い味方になってくれているという。

 今は私もなかなか、活動に参加できていないけれども、改めて、参加したい思いと「認知症の人と家族の会沖縄支部」のことをたくさんの人に知ってもらいたいという思いになった。これからもいろんなところで発信していきたいと思う。
(友寄利津子、NPO法人ライフサポートてだこ代表)