<南風>ロッキーチャレンジ賞


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 関東沖縄経営者協会理事の仲村巌氏(日産ディーゼル工業元社長)は、「仲村巌チャレンジ基金」を設立し、その代表を務めています。同基金は、毎年「ロッキーチャレンジ賞」の授与者を選考委員会で人選しています。私は、その選考委員と事務局長を兼務しています。

 「ロッキーチャレンジ賞」は、教育・学問・経済・実業・創業などの分野で、「外界志向」「志」「チャレンジ精神」の三つの条件を兼ね備えた、沖縄の若い人材の目標となる個人、またはグループを讃(たた)え、その活動を支援するために毎年1回有為の人材・団体に贈呈しているものです。賞金100万円と記念の楯を贈っています。
 沖縄県は、高校野球やゴルフをはじめ、スポーツ界では今や全国的にもトップレベルにあり、県勢の活躍は県民に勇気と希望を与えています。また芸能界においても多くの県出身歌手、女優、モデル、タレントが連日全国版のテレビなどで活躍していることは周知の通りです。しかし、その一方で、経済界や学問・教育界では、まだ全国トップレベルに達している人材は少ないように思われます。
 沖縄県が尊厳を持って自立していくためには、経済的にも実力を蓄えていく必要があります。そのためには、この教育・学問・経済・実業・創業などの分野で一流の人材をもっと育てていくことが大切です。「ロッキーチャレンジ賞」は、これからの沖縄を担う、志の高い意欲的な若い人材を発掘してスポットを当て、エールを送ることが狙いです。
 本年の第6回ロッキーチャレンジ賞は今年5月、沖縄科学技術大学院大学マリンゲノミックスユニット・グループリーダーの新里宙也氏に、「サンゴの全ゲノム解読」の功績を讃え、贈呈しました。これからも素晴らしい人材の出現を大いに期待しています。
(仲松健雄、東京沖縄県人会会長)