29日夜に読谷村渡慶次の公民館で開かれていた祭り会場付近の路上で発生したひき逃げ事件で、嘉手納署は30日午前0時ごろ、事件に使用されたとみられる普通乗用車を村内で発見した。
車内に人はおらず、ドアなどが破損し、乗り捨てられていたという。署は車の所有者の男性=読谷村=が運転していたとみて、男性を重要参考人として、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(救護義務違反、事故不申告)の疑いを視野に、男性の行方を追っている。
発生直後、嘉手納署は周辺一帯で緊急配備を敷き、車の行方を追った。30日午前9時時点で、重要参考人の男性の確保には至っていないという。30日朝、村内の小学校の通学路に警察官を配置するなどし、警戒を続けている。
関係者によると、事件発生前には、祭り会場付近で重要参考人の男性がトラブルになっている姿が確認されていたという。署は男性の行方を追うとともに、事件の詳しい経緯を調べている。
嘉手納署によると、公民館前の道路にいた祭りの見物人に向かって車が突っ込んだ。10代の女子中学生2人と50代の男女の計4人がけがを負い病院に搬送された。50代女性は骨盤や太ももの骨折などの重傷を負い、ほかの3人は軽傷だという。いずれも搬送時の意識はあった。車は付近に止まっていた車両5台にも接触し、現場から逃走したという。