<南風>かかりつけ薬局の利点


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 病院で2時間も待たされたのに、隣の薬局でさらに1時間も待った―という経験ありませんか。いい方法があります。「かかりつけ薬局」を持ちましょう。自宅や職場の近くに、付き合いやすい薬局を自分で決めるのです。

県立病院などの広域病院の会計の近くには、薬剤師会が設置したFAXコーナーがあります。そこから「かかりつけ薬局」へ処方せんを送信してもらいます。それがない診療所・クリニックでは会計時にお願いして、送信してもらいましょう。薬局には約1万9千種類もある医療用医薬品すべての在庫があるわけではありません。そのため来局前に薬を取り揃(そろ)える時間ができると、とても助かります。別の用事を済ませて「かかりつけ薬局」に行くと、待ち時間も減り、ゆっくり説明を聞くことができます。
 もちろん病院の隣の薬局には、その病院から処方される薬は在庫があるため、薬を揃える時間はかかりませんが、患者さんが多く、順番待ちになりがちです。1カ所に集中するよりも各自の「かかりつけ薬局」に分散したほうが効率がよいのです。また複数の医療機関にかかっている場合に別々の薬局で薬をもらうと、同じような薬が重複していないか、危険な飲み合わせ(相互作用)はないかなどチェックが甘くなります。「かかりつけ薬局」で薬を一元管理し、整理することに意義があるのです。
 ちょっと体調が変かなと思ったら「かかりつけ薬局」へユンタクしに来てください。無料です! ユンタクの間も、常に薬剤師の目線です。持病はもちろん、日常の生活リズム、仕事や趣味、心配事などから、どこに気をつけたらよいのか、季節的に特に注意してほしいことなど、いろいろとアドバイスできます。
 生活改善の助言もできる「かかりつけ薬剤師」を持つことも大切ですね。
(吉田洋史、沖縄県薬剤師会理事)