<南風>数字に見る保育士の可能性


社会
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 僕たち保育士の可能性をさ、処遇・環境や数字の面から見ていきませんか?

 (1)まずは「給与」。(一番気になるでしょ?)2013年から21年までの保育士の平均年収の推移を見ると約70万~100万近くアップ(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)してるのね。意外でしょ? ま、「処遇改善等加算」の効果かもしれないけど…。研修や資格取得で身に付けたスキルが給与に転換されるのは他業種と同じかもね。引き続き学びと貢献を繰り返していきましょ。

 (2)次に保育士の経験と資格が直接生かせるベビーシッターの市場規模。ベビーシッター市場の年間売上高は、13年度の257億円から19年度は299億円に拡大しててさ、20年の新型コロナウイルスの影響で229億円に縮小したけど、昨年22年には280億円まで回復が見込まれているんだよね。そして国も、内閣府ベビーシッター券(内閣府が承認した事業主の企業が従業員に配布してて、従業員がベビーシッターを利用した時に使用できる券)の発行で後押ししているよ。

 (3)フリーランス保育士(個人事業主として収入を得る保育士のことだよ)の増加。1カ所の保育園だけに属さず、セミナー講師・ライター・ベビーマッサージ・もちろん保育園など複数カ所で働くけど、自身の時間管理の下、さまざまな契約で収入を得る働き方だよ。実は沖縄県内にも少子化対策や働き方改革に取り組んでいる保育施設が多数あるんだよ。意外と身近な所で進んでるでしょ。

 (4)そんな中、なりたい職業ランキングで5位なのが保育士なんだよね(「進研ゼミ小学講座」実施「小学生がなりたい職業」)。

 多様化した職業・働き方の中でも、やっぱり、理想も現実も夢も希望も含めて、保育士って尊い誇らしい仕事だってことを子どもたちに示していきたいよね。

(玉城伸悟、tetote代表 主任保育士)