<南風>あなたの一文字は


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 明日12月12日は「いい字一字」の語呂合わせで漢字の日だそうです。京都・清水寺では「今年を表現する漢字」が発表されます。ということで、今週の弊社の朝の情報番組「Fine!」では「あなたの今年1年を象徴する漢字一字を教えて下さい」というテーマで、メッセージを募集しています。ちなみに、私がこのコラムを書きながら思い浮かべた今年の漢字は「柔」です。この1年を象徴するというより、この1年私が不足していたもの、来年欲しい特質といった方が正確かもしれません。

 というのも、今年は「柔和」さを欠いた1年だったなと目下反省中。以前聴いた講演のメモによると「柔和さ」とは傲慢(ごうまん)さや虚栄心のない、温和な気質を指すのだそうです。いら立ったり、憤慨したりしても、辛抱強く耐え忍ぶことを可能にする心…なのだとか。イライラして穏やかな心を保てなかったし、相変わらず自分を実際よりよく見せようと見栄(みえ)ばっかり張った1年でした。
 加えて、「柔和」さは時に成長に不可欠だそうです。変化に直面した時に高慢になったりせず、正しい態度で状況に向き合える。つまり、「柔和」さがあれば変化の理由が理解しがたい時でも、それを向上のための機会と素直に受け止めることができるというのです。来年は年男。36歳。体調も含め身の回りのいろいろな変化が予想される年齢だけに、反省と決意を込めて「柔」を選んだというわけです。
 さて、明日は清水寺でどんな漢字一字が発表されるのかを楽しみにしつつ、あなたの今年1年を象徴する字や、来年自分のテーマとなりそうな字を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。1年の計は元旦にありといいますが、忙しくてなかなか目標を立てられないもの。来年の目標の「下書き」を今のうちにしてみませんか。
(大城勝太、エフエム沖縄アナウンサー)