<南風>女性活躍の陰に男性の力あり


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 女性活躍に期待が高まっています。
 沖縄では、以前から多くの女性社長や管理者が活躍していますので「今さら」という感じもしますが、さらにさらに女性活躍への期待が大きい。

 社会では、女性も男性もそれぞれの分野で力を発揮していますが、ビジネスにおいては、男性の活躍に女性が追いついていない面もあると感じています。
 これまで多くの場面で男性上司や同僚に助けられました。
 管理職に昇進した頃、初会議に出席したものの、資料の内容が理解できません。不安になって隣の男性管理職に尋ねました。「資料は全て分かっているのですか」「いやぁ、6割しか分からないねぇ」と堂々として慌てない。なるほど、全てを理解できなくても恐れることはない、「これからが勝負」と腹を決めることを学びました。
 決裁すべき書類の判断では、同僚男性から「自分で責任をもつ判断は、社会的常識を外れてはいけないよ」と励まされました。
 部下の営業マンが何カ月もかけて見込先のお客様へアプローチしていたところ、最終的に他部門の上司に獲得されて悔し涙を流していました。
 どんな言葉をかけたらよいか、男性同僚に相談したところ彼は「君は上司として失格。なぜその部下のために抗議しないのか、結果は変わらなくても上司として闘うべきではないか」と言われ、上司の心構えを教えられました。
 上司からは「女性というだけで脚光を浴びることもあるが、それは実力ではないから実績を上げるように」との注文も。多くの責任ある仕事を経験し、仕事で失敗を重ねてもへこまず、再挑戦してきた男性の姿勢が女性を成長させていると思います。
 「女性活躍時代」。男性の支援に期待しています。
(青山喜佐子、オフィスあるふぁ代表)