<南風>スポーツの真の魅力


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 皆さんは4年に一度といえば何をイメージしますか? うるう年、オリンピック、パラリンピック、ワールドカップ、ワールドベースボールクラシックが頭に浮かんでくる方がいるのではないかと思います。その中の今年はうるう年、夏季オリンピック・パラリンピックイヤーです。

 私は小学生の頃に、新聞に記載されていた県内出身者のオリンピック関連の記事を見るとなぜか興奮し、自分もスポーツで沖縄や九州、日本や世界で戦いたいと心で感じていました。
 そんな中、3歳年上の兄が幼い頃から始めていた野球で活躍し、新聞やテレビに取り上げられるようになりました。ひとつのことに一生懸命努力をすれば結果につながり、周囲の期待が増え、兄自身も自信とやる気に満ち溢(あふ)れていたのを感じました。サポートする家族は毎週末になると兄の練習試合や公式戦の応援へと足を運び、兄の野球に巻き込まれながら、家族のベクトルがひとつの方向へ向きました。スポーツの魅力を実感したのを思い出します。
 スポーツの真の魅力に惹(ひ)かれ、さらには、私自身が素晴らしい指導者や仲間に出会い、16年前の2000年に開催されたシドニー五輪に女子ウエイトリフティング競技53キロ級に出場、7位の成績を残しました。多くの関係者のご協力を頂き、納得のいく選手生活を送ることができました。
 指導者の立場にいる現在でも最高の環境の下、毎日が充実しています。文章を書くのが大の苦手な私に「南風」執筆のお話があったときは正直、「無理」と思いました。しかし、周囲の協力と貴重な経験をさせて頂(いただ)いたことに何かで恩返しし、貢献していかねばという気持ちで挑戦します。日頃から子供たちに挑戦と言っている私も頑張っていかねば。読者の皆さん半年間お付き合い、よろしくお願い致します。
(平良真理、沖縄工業高校ウエイトリフティング部顧問)