<南風>オリンピックにすむ魔物


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 今年8~9月にいよいよ4年に一度のオリンピック・パラリンピックが、ブラジルのリオデジャネイロにて開催されます。

 県出身選手も現時点でリオデジャネイロオリンピックに、自転車(内間康平選手、新城幸也選手)、ウエイトリフティング(糸数陽一選手)、女子バレーボール(座安琴希選手)、リオデジャネイロパラリンピックに車いすラグビー(仲里進選手)、陸上競技(上与那原寛和選手)の合わせて6人が出場し、熱戦が始まります。
 オリンピックに出場するということは、選手の努力はもちろんのこと、4年に一度しかないチャンスなので運を味方にできる選手でもあると思います。運を味方にできる選手とはいつでも万全な準備をして、その時々でチャンスを見逃すことなく、良い成果をつなげてきた選手であると思います。
 選手たちは4年サイクルでピークをもっていきますが、その間の3年間も大切に準備が行き届いていたのでしょう。
 さて、オリンピックには魔物がすんでいると言われますが、魔物とは何でしょう? 魔物にはたくさんのパターンがあると思いますが、私が2000年のシドニー五輪で経験した魔物は憧れの五輪マークの付いた公式ブレザーや公式ジャージ、スーツケースや靴下等の支給品でした。それから、盛大な結団式、テレビでしか見たことのない選手村の環境等で感極まり、メンタル的に舞い上がった状態だった感じがします。
 一度、オリンピックを経験した選手はそうではないでしょうが、初出場の選手は、その魔物に取り付かれないよう、これまで積み重ねた力をすべて出し切り、沖縄をアピールしてほしいです。
 日本の裏側ブラジルで、選手のうちなーんちゅスマイルを期待します。
(平良真理、沖縄工業高校ウエイトリフティング部顧問)