コラム「南風」 私は大学生


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 私は現在、琉球大学産業経営学科の3年生(夜間)です。今まで独学で会社経営をしてきましたが、経営理論を本格的に学びたいと一念発起して、受験しました。

 マーケティング・会計等経営学に関する講義を主に受講していますが、特にゼミでは、成功した企業の戦略方法や目標達成までの流れを、グループ同士で分析・ディスカッションし、企業発展の重要ポイントを発表することもあり、深く学んでいる実感があります。成功したと言われる企業を調べると、意外にもほとんどが過去に経営的失敗を経験していますが、その後に原因究明を行い、問題点を改善することで結果を残しています。このように失敗を糧に成功する過程はとても面白く、まさに「失敗は成功の母」だと感じます。
 ゼミを担当する與那原建教授は「チームが勝利するには、個々のメンバーが自立し、他に甘えたり寄りかかったりせず、大人の集団であることが必須。まずは自分の足で立つこと。泳げない人は溺れている人を助けることはできない。『助けられ合う』相互依存にならないように、個々が力をつけ、それが相乗効果となって『チームとしての勝利』を目指すこと。ゼミはこうした人間力を創る場であってほしい」とおっしゃる。大きな教訓となりました。その他にも、一社会人として共感できる講義、この方法を知っていたらあの時は失敗しなかったはずなのに、と後悔する講義、自分がイメージしている新しいビジネスにどう適応できるのかな、と想像できる講義があり、楽しんで受講しています。
 また、ゼミや講義で多くの学友もできました。彼らとは卒業しても続いていく大切な仲間だと思っています。本年度は卒業論文作成に取り組みます。社会人学生として、自社の商品開発を実例にしながら、未来予想図を具体的に書くつもりです。
(佐久間健治、三倉食品代表取締役社長)