コラム「南風」 三つの“わ”で


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 今年5月17日に開かれた東京沖縄県人会第57回定期総会において、第9代会長に就任しました。私は沖縄県那覇市泊の出身です。泊小学校、那覇中、那覇高を卒業し、1970(昭和45)年に大学進学のため、パスポートとわずかばかりのドルを持って上京しました。当時はまだ復帰前でしたので、パスポートが必要でした。

 慶應義塾大学商学部を75(昭和50)年3月に卒業して、大手の保険会社に就職。楽しいサラリーマン生活でしたが、2000年3月、家業を継ぐため25年間務めた会社を退職。そして沖縄にある株式会社松栄を経営しながら、東京都神田に株式会社メディア・ワンを創業しました。現在は東京と沖縄を往復しながら会社経営に取り組んでいます。
 昨年6月、一般社団法人関東沖縄経営者協会の第8代会長にも就任しましたので、東京沖縄県人会長との兼任です。これから半年間担当させていただく「南風」では、前半は主に東京沖縄県人会を、後半は関東沖縄経営者協会について紹介していきたいと思います。
 さて、東京沖縄県人会は、沖縄が「島ぐるみ闘争」の最中だった56(昭和31)年、東京にいるウチナーンチュも故郷のために貢献しようという趣旨で発足しました。復帰後は本土における沖縄のPRと伝統文化の情報発信のために、沖縄芸能フェスティバル、沖縄文化講演会などを開催しています。来年は創立60周年を迎える歴史と伝統ある県人会です。
 県人会は会員の親睦と交流が目的です。会長就任にあたりスローガンを作りました。三つの“わ”、「会員の明るい輪、楽しい和、交流の環」です。私は、東京沖縄県人会が明るく楽しく、そして県人会の行事に参加することにより心が豊かになり、会員が誇りに思う会員のための県人会にしていきたいと考えています。
(仲松健雄、東京沖縄県人会会長)