コラム「南風」 企画「ロンリー88」


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 「企画」の話をします。似た言葉に「計画」がありますが、企画と計画、少しまぎらわしいですね。

 僕はアイデアを「カタチにする」のが企画、カタチを「実現化する」のが計画と分けています。モノ作りでいえば、漠然とした製品のイメージやアイデアを、文字や図表で「見えるカタチ」にピントを絞ってゆく作業が企画になります。
 企画を練る時に大切にしている要素が2つあります。「個性」と「トキメキ」です。個性は、自分らしさ、オキネシアらしさのような「持ち味」。トキメキは、感動・共感・高揚・期待といった「心の弾み」です。「個性&トキメキ」は、企画を味わい深くしてくれるスパイスだと思います。ほんのわずかでも添えることを心がけています。
 さて、私事で恐縮ですが、コラム連載中にモノ作りならぬ「カラダ作り」をしたいと考え、「ロンリー88(ハチハチ)」という企画を立ててみました。
 88はトーカチ(米寿)のことではありません。僕の体重です。身長165センチ88キロ。バランス的にかなり切ない状況です。普段はかりゆしウエアという魔法の服で体形を隠していますが、限界です。
 先日も風呂上がりに、ポンポンとおなかをたたきながら「まるでカピバラだな」と家族に言うと、「カピバラがかわいそう」と返されました。テレビのCMで耳にした「かつては乙女、今では太め」というセリフも、僕には「むかしユキボー、今メタボー」に聴こえます。
 「ロンリー88」は自分だけの減量企画です。公言をバネに体重を落とそうと決心しました。孤独な戦いゆえに「ロンリー88」と称しておりますが、実は同じ悩みをもつ仲間へのエールでもあります。
 この夏、南風でつながるロンリー戦士。ご一緒しましょう。
(金城幸隆、オキネシア代表取締役社長)