コラム「南風」 「沖縄愛」を持ち寄って


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 東京沖縄県人会は「第13回全国沖縄県人会交流会」を10月3日午後、第一ホテル東京で開催します。第1回の「全国沖縄県人会交流会」は、1996年10月の東京大会でした。現在は隔年で関東・中部・関西地区の各県人会が持ち回りで開催しています。

 沖縄県人会と名の付く団体は、北は「北海道沖縄クラブ」から南は「鹿児島沖縄県人会」までほぼ全国にまたがり、把握しているだけでも40団体あります。各県人会は独自の理念と発想で活動していますが、原点は「沖縄愛」だと思います。遠く沖縄を離れていても故郷に対する想(おも)いは強く、また、それぞれの立場で故郷に貢献したいという一念です。
 ただ歴史の長い県人会の共通課題は、会員の高齢化と2世3世の入会が進まず、ややマンネリ化している点です。これからは、若年層の入会を促進するための施策や、若い人たちの考え方を取り入れながら組織を運営するという意識改革が必要です。本交流会では全国の沖縄県人に参加していただき、親睦を図りながら課題解決に向けて情報交換します。
 そして今回の目玉は記念講演です。作家の佐藤優氏を招き、「沖縄アイデンティティーについて」の演題で講演していただきます。また翁長知事にも出席を要請しています。翁長知事には県人会に対する思いや沖縄の現状を全国のウチナーンチュに、熱く語っていただきたいと思っています。
 そして余興の部では沖縄を代表する歌手お二人に登場してもらいます。芸能生活45周年の集大成となる「伊良部大橋」を歌う、宮古島出身のうえち雄大さんと、「私のハートはストップモーシヨン」の大ヒットで有名な桑江知子さんです。
 全国のウチナーンチュと絆を深め、思い出に残る有意義な交流会にしたいと一同張り切っています。
(仲松健雄、東京沖縄県人会会長)