コラム「南風」 運とツキを味方に


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 関東沖縄経営者協会会長に昨年就任して、今年、東京沖縄県人会会長に就任したら、友人知人から「仲松さんは、二足のわらじを履いて大変ですね」と言われます。それに対して私は、「二足以外に会社を三社経営しているので、五足ですよ」と笑って答えます。

時には「仲松さんは、運がいいですね。ツイてますね」とも言われます。即座に「私は今まで運だけで生きてきましたから」と返します。半生を振り返ると、確かに今日まで「運」も「ツキ」もあったように思います。
 20数年前、船井総合研究所の創業者である船井幸雄氏の著書に、運のいい人やツキのある人には三つの共通点があるとありました。一つ目は、「プラス思考」。プラス思考とはよく知られた言葉ですが、日常生活で私は否定的な言葉を極力使わないように心掛けています。言葉には言霊があり、人を勇気づけ励ますこともできれば、傷つけ悲しませることもできます。面倒くさい、疲れた、無理、いや、嫌い-。そして悪口などを多用すると、自身の運も周りの人の運も逃げて行きます。
 二つ目は、「長所を伸ばしている」。人には長所(強み)もあれば短所(弱み)もあります。ややもすると短所が気になり、直そうと意識します。でも短所を矯正しようとすること以上に長所を伸ばすようにすれば、自然と短所が矯正されていきます。
 三つ目は、「向上心がある」。私は、向上心を挑戦意欲と捉えています。人間は、自分の知っていることや経験したことはあまり抵抗なく受け入れますが、未知なこと、未経験なことには尻込みする傾向があります。未知の世界に挑戦することは、自身の世界を広げ成長にもつながり、「運」も「ツキ」も味方するように思います。
 全ては自分からつかみに行く、そして行動することです。
(仲松健雄、東京沖縄県人会会長)