「文学界」電子版配信へ 「ハンチバック」掲載の文芸誌


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 電子版の配信を始める「文学界」9月号の表紙

 文芸春秋が発行する月刊文芸誌「文学界」が紙の発行に加え、新たに電子版を配信することが4日分かった。7日発売の9月号から始める。同誌は7月に芥川賞受賞が決まり、「読書バリアフリーを進めてほしい」と訴えて話題となった難病当事者の市川沙央さんの小説「ハンチバック」を5月号に掲載していた。

 同作は、難病の先天性ミオパチーのため紙の本を読むのにも苦労する女性が主人公。健常者を前提とした読書文化の「特権性」を指摘する場面があり、市川さんも同じ思いを抱えていたという。

 画面サイズなどに合わせて文章やレイアウトが流動的に表示される「リフロー型」の電子版になるという。