北朝鮮「衛星」再打ち上げ失敗 沖縄上空通過、10月発射表明


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 中国遼寧省東港から撮影した、北朝鮮・東倉里の西海衛星発射場の方向から上昇する飛翔体(円の中央)=24日未明(共同)

 【北京共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は24日、国家宇宙開発局が同日未明に北西部東倉里の西海衛星発射場から新型衛星運搬ロケット「千里馬1型」で軍事偵察衛星「万里鏡1号」の再打ち上げを行ったが、3段目の飛行中に非常爆発システムにエラーが生じ失敗したと報じた。10月に再び打ち上げるとした。日本政府はJアラートで北朝鮮がミサイルを発射し、午前4時ごろ日本上空を通過したもようだと速報した。5月末に続く衛星打ち上げ失敗。

 日本政府によると、沖縄本島と宮古島の間の上空を通過した。複数に分離し、朝鮮半島の西や南西の黄海と東シナ海、フィリピンの東のいずれも北朝鮮が予告した区域外に落下したとみられる。

 松野官房長官は会見で「衛星打ち上げが目的だったとしても国連安全保障理事会決議に違反し、国民の安全に関わる重大な問題だ」と非難。北京の大使館ルートを通じて厳重抗議したと明らかにした。

 自衛隊は日本に落下した場合に撃墜するためPAC3を沖縄本島や宮古、石垣、与那国3島に展開していたが、破壊措置は行わなかった。