【マイアミ共同】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平(30)が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦でメジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」の偉業を達成した。一回に三盗、二回には二盗を決めて51盗塁とした大谷は六回に49号2ラン、七回に50号2ランを放って到達。九回には自身初の1試合3本塁打となる51号3ランも打った。
チームは20―4で大勝し、大谷はメジャー7年目で初のプレーオフ進出が決まった。50本塁打はアジア選手初。2001年にショーン・グリーンがマークした49本塁打の球団記録も抜いた。「これだけ打てたことは人生でもない。自分が一番びっくりしている。一生忘れられない日になる」と語った。
大谷はメジャーの日本選手で1試合最多の10打点を挙げて今季の打点を120まで伸ばし、松井秀喜(ヤンキース)が05年に記録した116の日本選手シーズン最多打点記録を更新した。日本選手のシーズン50盗塁は、01年に56個で盗塁王を獲得したマリナーズのイチロー以来、2人目。
今季ドジャースに加入した大谷は、ナショナル・リーグの本塁打王争いを独走しており、アメリカン・リーグのエンゼルスに在籍していた昨年に続いて2年連続のタイトル獲得が期待される。
大谷は投打「二刀流」の活躍で21、23年にア・リーグの最優秀選手(MVP)に輝いたが、今季は右肘手術の影響で開幕から指名打者(DH)に専念。6月から1番打者に定着した大谷はドジャース打線をけん引し、同一シーズンで本塁打と盗塁を43以上記録した初めての選手だった。
本塁打と盗塁の両立 パワーとスピードを高いレベルで兼備することが必要で難度が高く、大リーグで傑出した打者の証しとされる「40本塁打、40盗塁」は大谷を含めて6人しか達成者がいない。近年は1番打者に走力だけでなく長打力も求める傾向が強く、昨季はアクーニャ(ブレーブス)が達成した。50本塁打以上を打った打者で25盗塁以上を記録した選手はおらず「50本塁打、50盗塁」は別格の成績。(共同)