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<インタビュー>バスケット 再び世界へ「挑戦」の年に 司令塔河村、パリへ抱負


<インタビュー>バスケット 再び世界へ「挑戦」の年に 司令塔河村、パリへ抱負 「挑戦」と記した色紙を持つバスケットボール男子日本代表の河村勇輝
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 バスケットボール男子日本代表は昨年のワールドカップ(W杯)でアジア最上位となり、今夏のパリ五輪の出場権を獲得した。48年ぶりの自力出場決定の立役者となり、五輪本番での活躍も期待される司令塔の河村勇輝(22)=横浜BC=に2024年の抱負を聞いた。


インタビューに答えるバスケットボール男子日本代表の河村勇輝

 ―W杯で得たものは。

 「初めての世界大会で、自分の一番の強みであるスピード、敏しょう性が通用するのか楽しみでもあったし、不安でもあった。スピードという武器は全然通用した。修正点や、これからやっていかなければならないことが見えた大会でもあった。キャリアにおいても、すごく大事な分岐点になるんじゃないかな」

 ―1次リーグ第2戦ではフィンランドに逆転勝利を収め、W杯で欧州勢から初白星。自身は25得点、9アシストの活躍。

 「フィンランド戦が、その後の3試合ですごく自信を持ってプレーできるきっかけになった。世界の中でも強いといわれている相手に勝てたことで、より自信がついた」

 ―今、取り組んでいることは。

 「本当にきりがない。緩急もそうだし、シュートの精度もそう。スピードを生かしたドライブをさらに強く見せるためにはいろんなことが必要」

 ―今季のBリーグでは得点を量産している。

 「もちろんパリ五輪に向けて、シュートのバリエーションや精度は伸ばしていかないといけないが、チームから求められていること以上にエゴを出して、うまくなりたいということではない。効率よく点を取り、勝利に直結するようなプレーをしたい」

 ―普段から相手に当たり負けしないことを意識している。将来、海外リーグへの挑戦を視野に入れていることも理由か。

 「そういった気持ちもあるし、今はBリーグの選手もかなりハードにディフェンスしてきている。特に外国籍の選手や(日本)国籍取得選手が増えてきて、大きな選手が僕にマッチアップしてくる状況がある。逆に言えば、Bリーグの中で世界レベルのサイズ感の選手とマッチアップできるのは本当にいい経験」

 ―身長172センチで大きな選手に立ち向かう怖さは。

 「あんまり僕は感じてない。いろんな局面がある中で、高さだけではなく、強さであったり、タイミングであったりも含めてバスケットというもの。いろんなことを考えて駆使しながら、うまくプレーできれば」

 ―24年の目標は。

 「横浜BCで優勝すること。これが何よりの直近での大きな目標。そこは本当にチーム全員でぶれずにいければいい。パリ五輪のメンバーに入ることは簡単ではないと思う。しっかりとトムさん(ホーバス監督)に選んでもらえるようなパフォーマンスをしたい」

 ―五輪で勝つために必要なことは。

 「ポイントガードとしてコートの中で試合を支配できるようなプレーができればいい。(W杯欠場の)八村塁選手も出場することになれば、攻撃の引き出しはたくさん増えてくる。とにかくチームが勝つために、試合に出ている選手がストレスなくプレーできるようにコントロールするのが役割」

 ―色紙に「挑戦」と書いた。

 「チャレンジャーとしての気持ちを忘れずに戦っていきたい。W杯では本当の強豪であるドイツとオーストラリアには歯が立たなかった。パリ五輪はそういったチームしか集まらない大会だと思うので、それに向けての挑戦」

 ―理想の選手像は。

 「トムさんにもずっと言われていることで、やはり点を取れるポイントガード。そこが大前提にないと、相手にプレッシャーをかけられない。前まではアシストに特化していた部分はあった。(今は)相手の状況や出方によって、何でも選択できるプレーヤーになっていければいいなとは思う」

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<略歴>

 河村 勇輝(かわむら・ゆうき)福岡第一高で全国高校選手権を2連覇。2022年春に東海大を中退し、Bリーグ1部(B1)横浜BCでプロ選手に。同年夏に日本代表デビュー。昨年のワールドカップ(W杯)では主力として活躍した。昨季のB1では1試合平均19・5得点、リーグ1位の8・5アシスト。チームをプレーオフ初進出に導き、レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)と新人賞をダブル受賞した。172センチ、72キロ。22歳。山口県出身。

(共同通信)