日本サッカー協会は4日、男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23(23歳以下)アジア・カップに臨む日本代表に細谷(柏)や藤田(シントトロイデン)、19歳の内野航(筑波大)ら23人を選出した。宜野湾市出身のGK野澤大志ブランドン(宜野湾中―第一学院高出、FC東京)も名を連ねた。
東京都内で記者会見した大岩監督は「厳しい戦いになることは間違いない。チームを一つにして戦いたい」と、8大会連続の五輪出場へ向けて意気込んだ。
大会はカタールのドーハで15日に開幕し、1次リーグB組の日本は16日に中国、19日にアラブ首長国連邦、22日に韓国と対戦。A―D各組上位2チームが準々決勝に進む。3位以上が五輪出場権を獲得し、4位はギニアとのプレーオフに回る。
U―23日本代表は次の通り。
▽GK 小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)山田大樹(鹿島)野澤大志ブランドン(FC東京)
▽DF 内野貴史(デュッセルドルフ)大畑歩夢(浦和)西尾隆矢(C大阪)木村誠二(鳥栖)半田陸(G大阪)関根大輝(柏)鈴木海音(磐田)高井幸大(川崎)
▽MF 平河悠(町田)山田楓喜(東京V)佐藤恵允(ブレーメン)川崎颯太(京都)山本理仁、藤田譲瑠チマ(以上シントトロイデン)田中聡(湘南)松木玖生(FC東京)
▽FW 藤尾翔太(町田)細谷真大(柏)荒木遼太郎(FC東京)内野航太郎(筑波大)
自信を持って臨む
大岩剛・U―23日本代表監督の話 アジアを勝ち抜く難しさを理解した上で、チーム発足当初からいろいろなものを積み重ねてきた。この23人の選手たちで戦い抜く自信を持って臨みたい。
招集制限、楽観できず
五輪最終予選は楽観が許されない。1次リーグは韓国など難敵がそろい、準々決勝に進むと相手はオーストラリアかカタールか。4強入りを逃せばパリへの道は絶たれる。厳しい戦いに臨む23人を決めた大岩監督は「責任を果たす気持ちで向かいたい」と力を込めた。
主力の鈴木唯(ブレンビー)や三戸(スパルタ)らの欧州組は選外。関係者によると国内組は1クラブから原則3人が上限で左サイドバックのバングーナガンデ(FC東京)も外れた。国際試合期間ではないため、招集には大きな制限がある。
新型コロナウイルス禍の影響で国際舞台を奪われてきた世代だ。2021年のU―20(20歳以下)ワールドカップは中止となり、山本ダイレクターは「積み上げてきた経験、成長、自信が少し足りない」と認める。重圧下で中2日の連戦に耐えるチーム力も問われる。
エース格の細谷がやや不調なFW陣には、身長185センチで大学2年生の内野航が加わった。「ラッキーボーイや、チームを前進させる選手が出てくることを望んでいる」と監督。不安要素はあっても、五輪切符を逃すわけにはいかない。
(共同通信)