今季初の先発起用に、これ以上ない働きで応えた。ソフトバンクのリチャードがプロ初となる3安打をマーク。0―3の七回無死一、二塁で左翼線へ適時二塁打を放つと、塁上で力強く拳を握って派手に喜びを表現した。「絶対に負けたくないという気持ちで燃え上がっていた。チャンスを広げる打撃ができて良かった」と話した。
三回は先頭で藤井の変化球を捉え、右中間フェンス直撃の二塁打を放って大きくガッツポーズ。五回無死二塁では、粘った末にしぶとく左前打を放った。チームは敗れたが存在感を示した。
沖縄県出身のプロ7年目。大砲候補として期待されているが、これまで1軍に定着できていない。今季の春季キャンプでは同郷の山川とともに休日返上で打撃練習に励むなど、目の色を変えて努力を続けている。2軍戦の後には1時間ほどバットを振り込んできた。
「一個ずつ準備することによって、ちゃんとした自分で毎日いられるように」と話していたリチャード。技術も精神面も成長し、今季こそ結果を残せるか。
ソフトバンク―楽天5回戦(ソフトバンク3勝2敗、18時、みずほペイペイドーム、40142人)
楽天
101 100 001|4
000 000 300|3
ソフトバンク
▽勝 鈴木翔10試合1勝
▽S 則本11試合1勝6S
▽敗 オスナ14試合1敗8S
▽本塁打 辰己1号(1)(大関)
▽三塁打 近藤
▽二塁打 小郷、リチャード2、川村
▽犠打 村林2、石原
▽盗塁 辰己(3)小深田2(10)周東(9)
▽試合時間 3時間18分
【評】楽天が九回に小深田の中前適時打で勝ち越し、接戦を制した。七回途中から好救援した鈴木翔が今季初勝利。則本が6セーブ目。ソフトバンクは七回にリチャードの適時二塁打などで3点差を追い付くも、抑えのオスナが誤算で連勝が7で止まった。
(共同通信)