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パラ代表に喜納ら160選手 旗手は陸上石山、競泳西田 五輪選手団1次発表


パラ代表に喜納ら160選手 旗手は陸上石山、競泳西田 五輪選手団1次発表 パリ・パラリンピックの日本選手団の1次発表が行われ、取材に応じる田口亜希団長(左)と日本パラリンピック委員会の河合純一委員長=4日、東京都中央区
この記事を書いた人 Avatar photo 共同通信社

 日本パラリンピック委員会(JPC)は4日、パリ・パラリンピックの日本選手団の1次発表を行い、車いすマラソンの喜納翼(34)=琉球スポーツサポート、車いすテニス男子の小田凱人(18)=東海理化=ら160選手が代表に決まった。開会式の旗手には陸上男子の石山大輝(24)=順大大学院、競泳女子の西田杏(27)=シロ=が選ばれた。田口亜希団長(53)は「若手もベテランも活躍が期待できる」と述べた。

 出場選手が確定していない競技があるほか、国際パラリンピック委員会(IPC)の推薦枠が今後付与される可能性もあり、選手数は海外開催で最多だった2004年アテネ大会の163人を超える見通しとなった。現時点での最年少は競泳男子で15歳の川渕大耀(宮前ドルフィン)、最年長は陸上男子で60歳の伊藤智也(バイエル薬品)。

 目標とするメダル獲得総数は過去最多だったアテネ大会の52個を上回る53個以上とした。金メダル数の目標は示さなかった。JPCの河合純一委員長(49)は「30年に向けた中長期のビジョンに向かう中で、各競技団体の情報を分析して定めた」と説明した。

 大会は8月28日に開幕し、12日間の日程で行われる。

海外開催では最大規模 日本、東京開催経て再浮上

 日本選手団の選手数は2004年アテネ・パラリンピックの163人を超え、海外開催の大会では過去最大規模の陣容で臨む見通しとなった。近年のパラスポーツの国際的な普及により、日本は競争力を失いつつあったが、21年の東京パラを契機に再浮上。自国開催のレガシーを生かした形で日本パラリンピック委員会(JPC)の河合純一委員長は「国などとともに取り組んできた成果が出ている」と一定の手応えを示した。

 スポーツ庁は17年に有望選手を発掘する「ジャパン・ライジング・スター・プロジェクト」をスタート。この事業で見いだされたのが、開会式で日本の旗手を務める石山大輝(順大大学院)だ。「東京パラを見て始めた選手もたくさんいる」と田口亜希団長。発掘、強化のサイクルが回り、若手が育っている。

 前回の東京パラで金メダルに輝いた11選手のうち、昨年に引退した車いすテニスの国枝慎吾さん以外は今大会も健在で、日本の屋台骨を支えそうだ。JPCは金メダルの展望こそ示さなかったが「過去最多のメダル総数を目指す」(河合委員長)と53個以上の獲得を目標に掲げた。

(共同通信)