【那覇】那覇市首里金城町子ども会の「ムーチー(鬼餅)まつり」が1月21日、首里金城町自治会の金城村屋で行われた。地域にある国指定天然記念物の大アカギはムーチーの由来となった場所。まつりでは、子どもたちがムーチーを手作りし、蒸し上がりを待つ間に、ムーチーの由来の紙芝居を見たり、地域の文化財史跡を見学したりして地域文化に触れた。
鬼ムーチーは、鬼になってしまった兄を、妹が餅を作って誘い出し、大アカギの崖から落として退治したのが由来。由来を伝える紙芝居を、元琉球放送アナウンサーの金城まり子さん、県子どもの本研究会の平良京子さんが読み聞かせした。その他に、三線サークルが鬼ムーチーの歌など童謡を演奏。前自治会長の慶佐次興和さんが、史跡の金城大樋川について紹介した。
城西小2年生の川上市さんは、ムーチー作りについて「食べやすいように小さく作った。楽しかった。ムーチー好き」と話し、「ムーチーの伝説を初めて知って悲しいと思った」と話した。首里金城町自治会の佐久川馨会長は「大切な年中行事の一つ。子どもたちに地域の伝統を伝えたい」と話す。子ども会の與那覇洋会長も「多くの人の協力で、子どもたちは楽しく由来などを勉強できた」と話した。
(岩崎みどり)