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奥間地区公民館(国頭村) 6年ぶり大綱曳きへ意欲<わした公民館>113


奥間地区公民館(国頭村) 6年ぶり大綱曳きへ意欲<わした公民館>113 6年ぶりの奥間区大綱曳きの開催に意欲的な大田博信区長=17日、同区公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 玉寄 光太

 国頭村奥間区はかつて間切番所があり国頭地域の中心地だった。現在でも、村社に指定されている「土帝君」と「金剛山」が、村民の五穀豊穣(ほうじょう)や子孫繁栄を祈る対象として大切に守られ続けている。

 区は伝統行事が多いが、2年に一度の「奥間区大綱曳き」は特に有名だ。旧暦8月15日に開かれる。目玉は、綱曳きの前に行われる提灯(ちょうちん)行列と若者をみこしに乗せてのガーエー勝負。提灯は長い竹竿(たけざお)の先に取り付けて、力を誇示し合う。太鼓が鳴り、かけ声が響く中、夜空に提灯の明かりが浮かび上がる様子は圧巻だ。

十五夜の満月の下で「サーヤ」の掛け声が響き、ちょうちんをぶつけ合ったガーエー=2016年9月、国頭村の奥間小グラウンド(又吉康秀撮影)

 大綱曳きには毎回、県内外から多くの参加者が訪れていたが、コロナ禍や天候の影響で2018年から中止が続く。

 4月に区長に就任した大田博信さん(76)は、6年ぶりの開催に意欲を燃やす。大田さんは、区民の高齢化が進み、伝統行事の維持は厳しくなっているとしながらも「大綱の作り方を、若い人にも受け継いでいきたい」と意気込んでいる。


 大田博信区長の一言 地域の和を大切にして、区民と奥間区を盛り上げたい。


 奥間区のメモ 2024年3月31日現在、269世帯、498人が暮らす。

(玉寄光太)
(金曜掲載)