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野原公民館(宮古島市) 伝統継承 中心担う<わした公民館>118


野原公民館(宮古島市) 伝統継承 中心担う<わした公民館>118 4月に区長になった砂川直紀さんと野原公民館=11日、宮古島市上野野原
この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開

 宮古島市上野の野原(のばる)地域には畑が多く、サトウキビが盛んだ。少子高齢化の影響を受けるも、野原公民館での住民の交流を大切にしながら、来訪神「パーントゥ」や市の無形民俗文化財と国選択無形民俗文化財に指定されている豊年祭「マストリャー」などの伝統を大切に受け継いでいる。

 野原部落会では、住民交流の中心地として公民館を活用している。5月に開かれた敬老会には住民ら150人が集まり、会場に入れなかった人が出るほどだった。砂川直紀区長(60)は「地域の催しの練習や、上野学区体育大会に青年会が出場した時の慰労会の場はいつも公民館。ここで模合もやっている」と語る。

マストリャーでクバ扇や四つ竹を手にして優美な踊りを披露する女性たち=2023年9月29日、宮古島市上野野原の野原公民館

 パーントゥの打ち合わせやマストリャーで披露する踊りの練習の場にもなっている。1976年に建設され、現在では老朽化も目立つとして「伝統の継承のためにも建て直して、住民の憩いの場を守りたい」と強調した。


 砂川直紀区長から一言 移住者の加入も目指しながら、住民の憩いの場としての公民館を守り、伝統継承につなげたい。


 野原地域メモ 955世帯1670人(5月末現在)。現在の公民館は1976年に完成した。

 (友寄開)
 (金曜掲載)