うるま市で唯一、橋でつながっていない有人島・津堅島。港に降り立ち、歩くこと約3分。見えてくるのが津堅公民館だ。以前は津堅小中学校の近くにあったが、1989年に現在の場所に移った。
津堅島は祭祀(さいし)行事が多く、ほとんどが旧暦で行われる。特に島の人が盛り上がるのが「マータンコー」。七つの頭がある怪物(マータンコー)を退治する伝説にちなみ、旧11月14日に執り行われる。鐘を鳴らし、旗を振り、七つの酒がめを担いだ人々が行列を作る。島を離れて暮らす人たちも、この日は島に戻り、思い思いに踊り、楽しむ。これら伝統行事の中心にあるのが公民館だ。練習の場であったり、会合の場であったり。津堅の人々の拠点となっている。
一時は1500人以上が暮らしていたが、現在は400人を切った。高齢化が進み、小中学校に通う児童・生徒は9人。長く自治会長を務める玉城盛哲さん(73)は「島の誇りである伝統行事を次へつないでいきたい」と力を込めた。
玉城盛哲自治会長から一言 風光明媚(めいび)な島です。一度は遊びに来てください。
津堅区メモ 232世帯350人(2023年10月末現在)が暮らしている。
(玉城文)
(金曜掲載)