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全勝工業カキヤー勝利 慰霊の日闘牛 カケ技勝負、南星朱蘭を下す


全勝工業カキヤー勝利 慰霊の日闘牛 カケ技勝負、南星朱蘭を下す 南星朱蘭(左)の強烈なカケ技に苦しめられながらも粘る全勝工業カキヤー=23日、うるま市石川多目的ドーム
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄慰霊の日大闘牛大会(北部闘牛組合主催、琉球新報社共催)が23日、うるま市石川多目的ドームで行われた。大会は、短期戦から長期戦までメリハリのある試合がテンポ良く進行され、会場を訪れた多くの観客も大満足だったのではないだろうか。特にカケ技No.1決定戦と銘打たれた結びの一番は、観客を興奮の渦へと巻きこむ大熱戦が繰り広げられ、根性強さをみせた全勝工業カキヤーの勝利で幕を閉じた。また、試合の合間には同組合員の仲宗根久也氏よりひとり親サポートやこども食堂の運営団体に支援金が贈呈された。

 シーの1番、全勝工業カキヤーと南星朱蘭の対戦は、開始早々に全勝工業カキヤーの腹取り速攻が決まり勝負あったかに見えた。しかし、南星朱蘭もリングを半周し気持ちを立て直すと再び全勝工業カキヤーに向かっていき、得意の右カケで全勝工業カキヤーの動きを封じる。これにあらがおうと全勝工業カキヤーも押し込みや逆角を使った攻撃など策を講じるが、南星朱蘭の強烈なカケ技を外せず終始苦しい時間が続いた。だが、開始から35分、それまで有利に進めていた南星朱蘭が自ら戦列を離れ、全勝工業カキヤーに軍配が上がった。

 シーの2番は、角合わせと同時に炎鵬が猛攻撃で友羽総業天王鬼を一気に柵際まで追いやるが友羽総業天王鬼もうまく足を使って対応。友羽総業天王鬼は炎鵬の速攻にカウンターの腹取りを狙うが、横っ腹深くは届かなかった。しかし、体勢を立て直した炎鵬が突如敗走し、友羽総業天王鬼が勝利した。短い対戦時間ではあったが、両牛の息つく暇もない激しい攻防は会場を大いに沸かした。

 【優勝】全勝工業カキヤー
 【殊勲賞】友羽総業天王鬼
 【敢闘賞】源勝采

 (平川智之通信員)