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地域の獅子、勇壮に 浦添3地区で十五夜祭


地域の獅子、勇壮に 浦添3地区で十五夜祭 会場に下りてきた獅子舞に驚き逃げる子どもたち=17日、浦添市の内間公民館ホール
この記事を書いた人 Avatar photo 藤村 謙吾

 【浦添】旧暦8月15日に当たる17日、浦添市の内間、勢理客、仲西の3公民館で、それぞれ地域の安全や無病息災を祈り獅子舞を演じる十五夜祭が開かれた。地域の人々が集い、勇壮な獅子の姿や、多彩な芸能に歓声を送った。 

(藤村謙吾・喜納高宏通信員)


<内間>500年の伝統継承

 内間公民館ホールでは17日、市の無形民俗文化財に指定されている浦添市内間の獅子舞を披露する「旧八月十五夜豊年祭」が開かれた。

 自治会員による芝居「長者の大主」や琉舞、校区子ども会サークルによる棒術演武に、内間獅子舞棒術保存会の獅子舞演舞が披露された。

 新城瑞樹さん(20)は「500年の歴史ある獅子舞なので緊張した。これからも伝統を継承していきたい」と述べた。


<仲西>若い力 躍動

棒と獅子が遊ぶ様子を表現した、仲西獅子舞の「棒ムタバー」=17日、仲西公民館前広場

 仲西公民館前広場で17日、「十五夜獅子舞」が開かれ、獅子舞保存会が、市の無形民俗文化財に指定されている浦添市仲西の獅子舞を演じた。獅子頭への御願から始まり、舞台では具志堅政男さん(33)の気迫あふれる棒術に続き、獅子舞が登場した。高校生2人による獅子舞「棒ムタバー」、仲西中学生2人による「マーイムタバー」と、若い力が躍動した。

 「棒ムタバー」を演じた辺土名勇鷹さん(18)は「仲西獅子舞の魅力を、多くの人に知ってほしい」と話した。


<勢理客>歓声響き地域一体

獅子がまりと戯れる、勢理客の獅子舞の「二方」=17日、勢理客公民館

 勢理客公民館で17日に開かれた「勢理客十五夜祭」。県内で最初に、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に指定された、勢理客の獅子舞が演じられた。

 獅子がまりと戯れる様子を表現した獅子舞「二方」では、くわえたまりを離した獅子が、歯をがちがちとうちならす度に、前列を陣取った子どもたちが歓声を上げた。

 雨天により室内での開催となったが、獅子に見入る高齢者の姿と共に、館内には子どもたちの楽しそうな声が響き、地域の一体感が感じられる祭りになった。