東京の京王線の電車内で発生した乗客刺傷事件などを受け、県警と那覇市消防局、沖縄都市モノレールは30日、那覇空港駅で凶悪事件を想定した緊急時の合同訓練をした。通報から逮捕、救命救急までの連携を確認した。乗客なども含めて約80人が参加。刃物を持った男が暴れるなど三つの状況を想定し、豊見城署と那覇署、浦添署がそれぞれ対応した。
那覇空港駅へ走行中の車内で、男が刃物で乗客を切りつけた状況を想定した訓練では、異変を察知した運転手が通報し、密室状態で乗客は容疑者を避けて後部車両のドア付近に集まった。駅に到着すると現場に駆け付けた警察官が男を逮捕。けが人の状況を確認した。救急隊が首を切られた重傷者1人を搬送した。通報から救命まで一連の流れを確かめた。
緊迫感のある訓練に沖縄総合事務局の平良公孝運輸部車両安全課長は「『訓練は実践のごとく、実践は訓練のごとく』という言葉通りだった。各機関との連携を図れた」と講評した。
(古川峻)